ワークシェアリング

みんなで細切れの時間を働くワークシェアリング

ワークシェアリング

不況で企業は派遣切りなどが問題となっていますが、そこで最近はワークシェアリングという言葉がニュースなどでも取り上げられるようになりました。そんなワークシェアリングとはどんなものなのでしょうか。

ワークシェアリングとは

ワークシェアリングとは、一人当たりの雇用時間を減らし、少しでも失業者を減らそうという考え方です。

ドイツ・オランダ・フランスで導入され、成果を上げていますが、日本では独自の雇用環境があるためワークシェアリングの導入は難しいとされています。

しかし、最近ではトヨタもアメリカでワークシェアリングを始めたりと話題になっています。

成功したオランダ

オランダは失業率が12%もあり、そこで導入されたワークシェアリングによって2%台にまで回復しました。
オランダでは労働者の賃金カットだけでなく、福利厚生は会社側が維持するようにし、政府は社会保険料の引き下げなどして労働者・会社・国がそれぞれ痛みを分かち合うことで理解を求めました。
このようなワークシェアリングの基本ができあがり、パートタイマーを増やすことで雇用が拡大しました。オランダではパートとフルの賃金格差は7%と狭く、日本では44%も差があるなど、ワークシェアリングが成功した理由もわかると思います。

実際オランダでは、正社員とパートタイマーや派遣社員の賃金はほとんど変わらず、労働者のライフスタイルによって働き方を選ぶ、という考え方が根付いています。
子育てがあるからパートタイムで働く、という選択肢に負い目がなく、お金が必要だからまとめて労働時間を確保して働きたいと正社員になる人もいるようです。
また、パートタイムで働いていたり、派遣社員の場合、解雇される可能性も高くなりますが、オランダでは最長3年間給与の70%の失業保険が受けられるので、次の仕事をじっくりと探すことが出来ます。

種類

雇用維持型
一人当たりの雇用時間を減らして解雇させずに働いてもらう方法。これによって賃金は減りますが、失業者の数を抑える効果があります。

雇用創出型
法律によって労働時間を規制することで、雇用を確保する方法です。これには、フルタイム以外の雇用を作り出すことで、育児をしながらでも働ける環境を作ることができます。

メリット

ワークシェアリングは、労働時間が短縮されることで時間的余裕ができ、副業への意欲が向上することから多様な雇用と社会の活性化に結びつくといわれています。

問題点

ワークシェアリングの問題点は、雇用時間を減らしたとしても、企業が副業を認めていない場合は新しい雇用が生まれにくいと言われている点です。
また、日本ではワークシェアリングが成功しているヨーロッパと比べて、パートタイムとフルタイムの身分格差、賃金優遇の格差がありすぎるため、これらの社会的環境の是正が必要になってくると言われています。

生活的メリット

ワークシェアリングがどう良いのか、これを議論していても机上の空論でしかありません。
実際にワークシェアリングが成功しているオランダでは、賃金格差が少ないため、労働時間が日本と比べても平均して少ないようです。
平日の昼間でも子供を迎えに行く父親の姿が目立ったり、警察官もワークシェアリングしているパートタイムの場合もあります。
毎日仕事だけの時間が1日のうちの大半を占めています。
ワークシェアリングによって自由な時間が作られるような雇用形態になると、家族との時間が増え、幸せを感じる人が多いようで、オランダではお金よりも時間を大切にしたい、と考える人が多いようです。